長野県行政書士会

コスモスしなの会員更新研修会（公開講座）開催報告

今回は、長野県行政書士会会員の皆様にもコスモスの成年後見支援実務を知っていただく機会になればと考え、公開講座としてご案内をさせていただきましたところ１５名の皆様にご参加いただき、総勢４８名での開催となりました。また、導入されたばかりのオンライン研修システムをお借りしてＺｏｏｍミーティングと併用で実施をさせていただきました。広い長野県において会場までの移動が難しい遠方の会員も気軽に研修に参加できる仕組みを整えていただき、その設備をお貸しいただきましたこと、この場をお借りして御礼申し上げます。

　今回は、業務管理説明と実務意見交換会とともに、新たな試みとして、長野県精神保健福祉士協会より二宮美和様をお招きし、「精神障害の生活のしづらさ」と題してご講演をいただきました。行政書士である我々は成年後見支援実務においても法律家としての視点が主になりがちですが、ご本人の生活をサポートするためには、法的サポートとともにご本人の状態に即した福祉的な視点に立ったサポートも必要となります。私自身も実際の後見等支援を行う中で「ご本人はなぜ、そのような事をされるのだろう？」と考え込んでしまうような不合理に感じる行動をされる事もありますが、障害によってご本人が実際に感じている困難があることに起因しているのです。今回の講義では、グループワークも含めて精神疾患をお持ちの方が実際に感じている生活のしづらさを知ることで実際の後見等支援実務に生かすことができるものとなりました。

　成年後見支援は、行政書士の社会貢献活動でハードルが高いように感じられる会員もおいでになるかもしれませんが、人と人との関係性を大切にする仕事で、お話を聴いたり、人のために何かをしてあげたいとの想いがある方に取り組んでいただきたいと思います。成年後見支援業務から相続、遺言といった業務へとの繋がりもありますので、ぜひ多くの皆様に関わっていただければ幸いです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（一社）コスモス成年後見サポートセンター

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　長野県支部（コスモスしなの）栁澤　誠